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赤芽球癆(せきがきゅうろう)ってどんな貧血?

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 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※

目次

※当サイトは医療専門職が監修した貧血に関する情報を提供していますが、インターネットや本の情報だけで自己診断するのは大変危険です。疑われる症状がある場合は専門医を受診する必要があります。貧血の原因は様々あるため、まずは内科を受診することをお勧めします。

赤血球だけが減少する再生不良性貧血の一種

 赤芽球癆は再生不良性貧血の中で特殊なタイプとされており、再生不良性貧血は赤血球だけでなく白血球や血小板も減少するのが特徴ですが、赤芽球癆は赤血球だけが減り、白血球と血小板は正常範囲にあります。

 このような違いがあるにも関わらず赤芽球癆が再生不良性の一種に分類されているのは、赤芽球癆が再生不良性と同様に造血幹細胞の異常によって引き起こされるからです。

 赤血球は造血幹細胞から赤血球系幹細胞、前赤芽球、赤芽球、網赤血球という段階を経て成熟した赤血球になります。赤芽球癆という病気は、骨髄においてこの赤芽球が激減し、赤血球産生が低下する事で貧血症状を起こす疾患なのです。

赤芽球癆には急性と慢性がある

 赤芽球癆には急性と慢性があり、急性ではウイルスや薬剤によって赤血球系幹細胞が障害を受ける事が原因であるとされています。

 慢性では免疫機構を司る胸腺に腫瘍を併発する事から、自分のリンパ球が赤血球系幹細胞を攻撃する自己免疫疾患の一種と考えられています。治療は再生不良性の中等症や重症の場合と同様に、免疫抑制療法を行います。

貧血検査の数値(基準値)の見方



関連論文
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 再生不良性貧血と赤芽球癆の病態と治療

 赤芽球癆の診断と治療

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<この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属 薬剤師 松田俊浩※
<著者の略歴>
 貧血全般はもちろんのこと、血液の病気や栄養学を専門として活動しており、貧血の正しい知識や食事療法の指導を行っている。