貧血と一言で言っても、貧血にはたくさんの種類があり原因もさまざまです。全体の7割を占める鉄欠乏性貧血のほかにも、赤血球の寿命が短くなるもの、病気による慢性的な出血で起きるものなどがあり、種類によっては専門医の治療を受けなければ命にかかわるものもあります。
貧血の原因を突き止める第一歩として、血液検査をする必要があります。また、自分で貧血だと思っていても別の病気であることもあります。
そのため、貧血症状の原因がはっきりしていない場合、まずは内科を受診して症状を説明し、血液検査などの基本検査を受けます。結果によっては、さらなる精密検査を行ったり、専門科を紹介してもらうこともあります。
なお、貧血の原因となり得る以下のような明確な出血がある場合は、内科ではなくそれぞれの専門科を受診します。
生理による異常出血
子宮筋腫や子宮内膜症などで経血の量が通常よりも多くなった状態を過多月経といいます。このような場合は婦人科を受診します。
消化管疾患による出血
便の色が「タール状の黒色便」であったり「赤褐色から鮮紅色の便」である場合は、胃潰瘍や胃がん、大腸がんなど消化管疾患による出血が考えられます。このような場合は消化器内科を受診します。
痔からの出血
痔からも知らず知らずのうちに出血していることがあります。出血量が多くないために気付かれないことが多いのですが、そのような状態が長年続くと重度の貧血になることもあり、輸血が必要になるケースもあります。このような場合は肛門科を受診します。
貧血を調べるための血液検査は、少しの血液を採取するだけで済みます。赤血球数やヘモグロビン濃度を調べる血液検査の場合、検査機器を持っている病院であれば受診から結果がわかるまでで1時間もかかりません。
ただし、検査機器を持っていない病院であれば、採血は病院で行いますが、検査は外部の検査会社に委託となりますので、結果がわかるのは数日後となります。
また、血液検査は一般的な検査であるため、高額な費用はかかりません。検査を受ける際の健康保険の適応の仕方によって自己負担額が異なりますが、自己負担額はおよそ1500〜3000円程度となります。
貧血に関する検査とその読み方 鉄欠乏性貧血の検査と診断 食事バランスと血中貧血検査項目との関係 初診で貧血を診た場合 日本内科学会2006 |
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