朝が弱かったりすると、「低血圧だから」とか「貧血だから」などとよく聞きますが、なかにはこの2つを混同して使っている方がいます。
確かに雰囲気は似ていますが、低血圧と貧血はまったく関係がありません。まれに低血圧と貧血が同時に起こる事がありますが、その時は症状が強く出る傾向にあります。
貧血とは身体の細胞に酸素を送り届ける役割を担う赤血球が減少し、体内で酸素欠乏が起こった状態を意味し、脳で酸素欠乏が起きればめまいや頭痛などの症状が現れます。
一方、低血圧とは血液を送り出す心臓のポンプ力が弱かったり、抹消血管の緊張が緩んで血圧を維持できないなどの理由で血圧が下がり、身体のすみずみまで十分な血液を届けられない状態を意味します。
低血圧になると脳に十分な血液を届けることができず、脳が酸素欠乏を起こす事で、立ちくらみやめまいなど、貧血と似た症状を起こすことがあります。そのため、この2つが混同されやすいともいえます。
低血圧と貧血の違いを確認するには、血液検査で血液中のヘモグロビン濃度を測定すると一目瞭然です。貧血のほうが明らかに低く、低血圧では正常です。
むしろ貧血になる事で体に備わっている代償作用が働き、心拍数が高くなることで血圧が上がる事があります。
したがって、低血圧の人が貧血になりやすいということはありませんし、逆に貧血だから低血圧になるという事もありません。
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