立ちくらみとは、座った状態から急に立ち上がったりすることで血液が下がり、脳が一時的に酸欠状態になるために、目の前が真っ暗になったり、意識が遠のいたりする症状をいいます。このような立ちくらみは脳貧血といい、貧血とは関係ありません。
立った状態で血液を全身にくまなく送る事は心臓1個では難しく、そのため「第二の心臓」ともいわれる下半身の筋肉が下がった血液を上に送り出します。子供の頃は筋肉が発達していないので、長時間立っていたりすると起こりやすくなります。
体には脳の血流量を保つためにさまざまな調節機能が備わっており、例えば座った姿勢から立ち上がった時に足の血管を縮める事で血液が急激に下がらないように調節したりします。
大人になると筋肉が発達するために起こりにくくなりますが、自律神経の働きが間に合わなかったり不調になると、タイミングよく足の血管を縮める事ができず脳の血液が下がってしまい、その結果一瞬脳が酸欠状態になることでクラクラと立ちくらみをします。
とてもつらい?それも貧血症状ですよ
排尿後に立ちくらみが起こったり、意識が薄れ倒れる事もあります。これは膀胱が急に空になる事で下半身の静脈が開き、脳への血流が減ることで意識を失うのです。この排尿後失神発作はアルコールを多量に飲んだ時に起こりやすくなります。
これらの症状は一般に脳貧血といわれていますが、血液自体に問題があるわけではないので貧血とは異なります。しかし本当の貧血でもめまいがして倒れる事があります。
この場合は脳への血液循環は正常で、赤血球やヘモグロビンの量が少ないために血液に含まれる酸素の量が減って、脳が酸欠状態になるのです。脳貧血と貧血は脳が酸素不足になるという状態は同じでも、そのメカニズムはまったく違うのです。
脳貧血の原因・症状をもっと詳しく
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