鉄欠乏性貧血は文字通り体内の鉄が不足して起こる貧血であり、その原因としては、鉄の排泄増加、鉄の需要増加、鉄の摂取不足の3つがあります。これらの原因が単独であったり、重なり合ったりして鉄欠乏性貧血が引き起こされます。
いずれの原因であっても、まず行わなければならないのは鉄を積極的に摂る事です。その基本となるのは普段の食事であり、鉄を多く含む食物を摂る必要があります。食事で十分な効果が得られない時には鉄剤を服用して鉄を補給します。
食事療法で重要なポイントは、鉄分だけを偏って摂るのではなく、血液の材料となるタンパク質や鉄分の吸収をよくするビタミンCなど、栄養のバランスがとれた食事を心掛けることです。
これらの栄養をきちんと消化し効率よく吸収するためにも、急いで食事をしたりせずによく噛んで食べる事が大切です。そうすることで胃酸が十分に分泌され、鉄をはじめとする栄養が効率よく吸収されるのです。
また、鉄分を多く摂ると腸の働きが弱まり便秘がちになるので、便秘の予防のためにも水分や食物繊維なども摂るように心掛けて下さい。
バランスのよい食生活と同じくらい大切なのが、胃腸の健康管理です。アルコールの飲み過ぎや過食、ストレスなどによって胃腸に負担をかける生活を続けていると、胃腸の働きが低下し、鉄などの栄養素の吸収もうまくいきません。胃腸の健康を維持するためには、暴飲暴食を避けるようにしましょう。
また食事以外の留意点としては、生活が不規則にならないようにし、負担にならない程度の軽い運動や睡眠時間を十分にとることです。鉄欠乏性貧血は、鉄を含むバランスのとれた食事と規則正しい生活習慣を守る事でかなり改善できる、治しやすい貧血なのです。
一日に必要な鉄分はどれくらい?
食事バランスと血中貧血検査項目との関係 おいしく無理のない貧血防止のための市販栄養補助食品の利用に関する研究 |
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