妊娠中の貧血の治療は、非妊娠時の治療とそれほど変わりません。基本的には、まず始めに原因を確認する必要があります。
貧血特有の症状から医療機関を受診することはあまりなく、妊娠検診や分娩後および産後1ヵ月検診でほぼ全員に血液検査を行っており、この時期に見つかる事が多くなっています。
妊娠性貧血の基準としては、ヘモグロビン量11.0g/dL未満、ヘマトクリット値33%未満のものをいいます。治療を開始するかどうかは、原因、妊娠週数、症状の程度、多胎・前置胎盤などの合併症の有無で判断します。
治療は大きく分けて、食事療法と薬剤による治療があります。いずれも妊娠という特殊な状況のために制限される事があります。例えば、妊娠中毒症で食事制限をされている方はカロリー量、塩分量、タンパク量などに制限があるので、食事療法の際は担当医との相談が必要です。
また種々の理由で帝王切開分娩を予定されている方で、手術時に大量の出血が予想されている場合は(例えば帝王切開時に子宮筋腫の摘出を行う)、貧血の治療とともに自己血貯蔵(自分の血液をあらかじめ採取し、貯えておく事)といった準備が必要となる場合があります。
妊娠時鉄欠乏性貧血における適切な食事指導に関する基礎的検討 日本看護研究学会 妊産婦の食生活に関する検討 日本看護科学会 妊婦貧血と栄養学的対策について 妊娠貧血とその治療 |
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