鉄分は摂りたいけどレバーは苦手!そんなあなたにおすすめしたい、鉄分が多い食品を厳選したベスト30品目をご紹介します。鉄分が多い食品を知って、食生活に取り入れてみましょう。
鉄分含有量3.6mg(100gあたり)
がんもどきは豆腐を潰し、細かく刻んだニンジンやシイタケ、ゴボウ、ひじきなどを混ぜて、油で揚げた料理です。名前の由来は諸説ありますが、もともとは精進料理の食材であり、鳥の肉のすりみを丸めた料理「丸(がん)」に似せて作られたことから、がんもどきという名前になったと言われています。
がんもどきは、煮物にした際にたっぷりと煮汁を吸い込み、ふんわりとした食感が魅力の食材です。大豆が原料ですので、含まれている栄養素は大豆と大きく変わりませんが、油揚げと同様に油で揚げて水分が飛んでいる分、栄養が凝縮され、栄養価が高くなっています。
植物性のタンパク質が豊富に含まれているほか、鉄分や亜鉛を多く含んでいます。 おでんや煮物をつくる際に、ビタミンCの多い野菜とうまく組み合わせて食べると、鉄分の吸収がよくなるのでおすすめです。
鉄分含有量3.8mg(100gあたり)
あさりは世界中に生息しており、日本でも貝塚から出土するほど古くから食されている二枚貝です。あさりは鉄分を100gあたり3.8mgも含んでいますが、赤血球の主成分であるヘモグロビンをつくるのに欠かせないビタミンB12も多く含んでおり、含有量は貝の中でトップクラスです。
このほか、カルシウムやマグネシウム、亜鉛などのミネラル、交感神経の働きを鎮めるタウリンも豊富に含んでいます。 あさりはなんと言っても良質なダシが特徴で、みそ汁やクラムチャウダーなどの汁物や、パスタ、アクアパッツァなどの具材として重宝されています。
ビタミンCを多く含むパセリやレモンをうまく組み合わせると、鉄分を効率よく摂ることができます。 あさりの佃煮は栄養分が濃縮しているため、含まれている鉄分量も多くなりますが、食べすぎると塩分の摂り過ぎになるので注意が必要です。
鉄分含有量3.4~3.9mg(100gあたり)
(エゾシカ・ホンシュウジカ・キュウシュウジカ)
鹿肉と一言で言っても、日本で主に流通しているのはエゾシカ、ホンシュウジカ、キュウシュウジカがあり、それぞれ味わいが異なります。含まれている鉄分量は、エゾシカが100gあたり3.4mg、ホンシュウジカとキュウシュウジカが100gあたり3.9mgとなっています。
鹿肉は赤みが非常に強い肉ですが、これは筋肉中にミオグロビンと呼ばれる赤色の物質を多く含んでいるためです。ミオグロビンは鉄と結びついたタンパク質の一種であり、酸素を蓄えることができます。
運動によって筋肉細胞の酸素が不足した場合に、筋肉中のミオグロビンから必要な酸素を放出する役割があります。 鹿肉に含まれているミオグロビンは非常に多く、これが鹿肉に含まれている鉄分の多さにつながっています。
また、鹿肉は高タンパクでありながら、低脂肪でカロリーが少ないのが特徴です。鉄分を多く摂りたいけど、カロリーが気になるという方は、ヘルシーな鹿肉をおすすめします。なお、鹿肉を調理する際はしっかりと火を通しましょう。
鉄分含有量4.4mg(100gあたり)
主に北海道で水揚げされる貝で、本来の標準和名は「姥貝(うばがい)」と言います。大きいものになると10cmを超え、とても存在感のある二枚貝です。生の身は黒ずんでいますが、火を通すと鮮やかなピンク色になり、甘みも増します。
北寄貝には100gあたり4.4mgも鉄分が含まれており、魚介類の中でも鉄分が多い部類になります。また、カリウムやカルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラルも豊富に含まれているほか、赤血球の主成分であるヘモグロビンをつくるのに欠かせないビタミンB12が100gあたり48.0µgも含まれており、その含有量は魚介類の中でトップクラスです。このほか、交感神経の働きを鎮めるタウリンも豊富に含まれており、健康維持に最適な食材です。
北寄貝は火を通して酢の物や和え物の具材にしたり、カレーや炊き込みご飯の具材として活用することができます。また、パン粉をつけてフライにするのもおすすめの食べ方です。殻付きの北寄貝が手に入ったら挑戦してみて下さい。
鉄分含有量4.4mg(100gあたり)
マイワシやウルメイワシなど、イワシには鉄分が多く含まれていますが、干物にすると旨味と栄養価が凝縮され、100gあたりの鉄分含有量も格段に多くなります。生のマイワシは100gあたり2.1mgの鉄分を含んでいますが、マイワシの丸干しになると100gあたり4.4mgもの鉄分を含んでいます。
イワシと似たようなニシン(生)に含まれている鉄分が100gあたり1.0mgですから、比較するとイワシの鉄分の多さがわかります。 ウルメイワシの丸干しだと100gあたり4.5mg、マイワシのみりん干しだと100gあたり4.3mgとなっており、いわしの干物はいずれも鉄分が豊富に含まれています。
イワシにはカリウムやカルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラルが非常に多く含まれているほか、赤血球の主成分であるヘモグロビンをつくるのに欠かせないビタミンB12が100gあたり29.0µgも含まれており、一石二鳥な食材です。干物で迷ったら、イワシを選んでみましょう。
鉄分含有量5.0mg(100gあたり)
赤貝の特徴はなんと言っても身が赤いことです。一般的に貝類の血液は主成分が銅でできているため、薄い青色をしていますが、赤貝は人間などの哺乳類と同様に鉄が主成分の血液が流れているため、赤貝をさばくと赤い血液が出てきます。
このことからもわかるように、赤貝は他の貝類に比べて鉄分の含有量が非常に多く、100gあたり5.0mgも含まれています。しかも、赤貝に含まれている鉄分は牛肉と同様、吸収しやすいヘム鉄が多く含まれています。また、赤血球の主成分であるヘモグロビンをつくるのに欠かせないビタミンB12が100gあたり59.0µgも含まれており、魚介類の中ではトップクラスです。
赤貝は刺身や寿司はもちろんのこと、酒蒸しや炊き込みごはん、酢味噌和え、バター醤油炒めなど、いろんな食べ方を楽しむことができます。新鮮な赤貝が手に入ったら、ぜひ挑戦してみて下さい。
鉄分含有量3.3~5.1mg(100gあたり)
(牛ハツ・豚ハツ・鶏ハツ)
ハツとは心臓のことであり、英語でハート、それが複数形でハーツと呼ばれ、そこからハツになったと言われています。それぞれ鶏ハツ、豚ハツ、牛ハツとして、焼肉屋さんはもちろんのこと、スーパーでも手軽に買える食材です。
心臓は休みなく血液を全身に送り出すポンプの役割を果たしていますので、いわば筋肉の塊です。そのため、いずれのハツもコリコリとした食感が特徴です。心臓が酸欠にならないよう、心臓には酸素と結びつく鉄分が多く含まれており、100gあたり鶏ハツで5.1mg、豚ハツで3.5mg、牛ハツで3.3mgと、肉部分よりも鉄分が豊富に含まれています。
弾力があってコリコリした歯ごたえのハツは、炒め物がおすすめです。ニンニクやネギと一緒に炒めるガーリック炒めなどは、鉄分がたっぷり摂れるスタミナ料理になります。ハツは下処理が必要になりますが、下処理済みのものも販売されていますので、上手に活用してみましょう。
鉄分含有量7.5mg(100gあたり)
料理の彩りとしてお皿に添えられているイメージのパセリですが、実は最強野菜と言ってよいほど、栄養価が非常に高い食材です。鉄分やカリウム、カルシウム、βカロテン、ビタミンCなどの含有量は野菜の中でトップレベルを誇り、他に類を見ない野菜であると言えます。
βカロテンの含有量がニンジンを上回り、ビタミンCはレモンを上回ると言えば、パセリのすごさが伝わるでしょうか。こんなに栄養価が高いパセリですが、活用が進まないのは食材としての使いにくさです。 しかし、言い換えればパセリは、刻めば何にでも混ぜることもかけることもできます。
パスタや炒め物、カレー、ポテトサラダ、から揚げの衣など、混ぜ方やかけ方は無限大にありますので、自分好みのパセリ活用法を見つけてみてはいかがでしょうか。パセリは鉢植えでも簡単に育ちますので、自分で栽培するのもおすすめです。
鉄分含有量8.3mg(100gあたり)
しじみは昔から滋養強壮によい食材として有名ですが、鉄分の含有量もトップレベルで、生のシジミで8.3mg、水煮のシジミで15.0mg(いずれも100gあたり)も含まれています。また、赤血球の主成分であるヘモグロビンをつくるのに欠かせないビタミンB12が生のシジミで68.0µg、水煮のシジミで82.0µg(いずれも100gあたり)も含まれており、魚介類の中ではトップクラスです。
しじみは身が小さい分、料理のレパートリーが少ない食材ですが、やはり出汁を楽しめる味噌汁やスープが一番です。また、風味を楽しめるしじみの炊き込みご飯もおすすめです。しじみはあらかじめ鍋で火を通し、茹で汁も一緒に入れて炊き込むのがポイントです。
しじみは冷凍保存も可能ですので、砂抜きしたしじみを小分けして冷凍しておくと使いやすくて便利です。ぜひとも食生活にしじみを取り入れてみましょう。
鉄分含有量78.0mg(100gあたり)
赤こんにゃくは滋賀県近江八幡市の名物で、知らない方もいると思います。特徴的なのはまず見た目の赤色です。これは三二酸化鉄という鉄分でこんにゃくを赤く染めているので、鮮やかな赤色になっています。
赤こんにゃくの由来はわかっておらず、華やかなものを好む織田信長が赤く染めさせたなど、諸説があります。 製造過程で鉄分を入れていますので、鉄分の含有量も食品の中ではダントツの1位となっており、100gあたり78.0mgも含まれています。
だからと言って鉄臭いわけではなく、独特な臭みもなく、軟らかくプリプリとした食感が楽しめます。見た目がレバーやマグロのようにも見えるため、代用品として食されることもあるようです。
調理方法は普通のこんにゃくと同じように扱うことができます。煮物はもちろんのこと、炒め煮や刺身、彩りのトッピングとしてなど、使い方は色々です。スーパーで気軽に購入することはできませんが、インターネットショッピングで購入することができますので、一度試してみてはいかがでしょうか。
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